コロナ対策で効率よく換気をする等をよく耳にするようになりましたね。
今回は、空調設備についてお伝え出来たらと思います。
空調設備とは?
“空気調和設備”の略 室内空気をあらゆる面において調和させることが求められた設備
特に人に対する健康や快適性のためのものは保健用空調
認識の変化
新型コロナウィルス発生前
冷房、暖房の温度調整機能を偏重する傾向
新型コロナウイルス以降
“換気”や“空気質”にかかわる性能、機能も重要であることが広く認知
多くの時間を過ごす店舗やオフィスなどの空調設備に新常態を考察し設計デザインが重要
【目次】
1.新型コロナウイルスに対する空調設備運用の考察
新型コロナウイルス感染症に対する空調設備の運用対応策(医療施設以外):厚生労働省※1、日本建築学会※2、空気調和衛生工学会※3、建築設備技術者協会※4などから公表され、以下に概要を抜粋。
「換気」とは
室内の空気と外気を交換すること。
「換気回数」・・・1時間に室容積の何倍の外気を取り⼊れるか?という指標。
室内空気を循環→換気に相当しない。
3密の1つ「換気の悪い密閉空間」
建築物衛生法の基準(一人あたりの必要換気量30m3毎時)を満たせば該当しない。
ただし、この基準は感染症防止として一定の合理性を有しているが、感染のメカニズムが⼗分に明確ではない。
推奨される空調設備の運用(中央空調設備方式の場合)
- 空調設備における室内からの循環量は可能な限り減らし,できるだけ全外気運転に近い運転とする。
- 省エネルギー技術をうまく活用し、取入れ外気量を増やす調整をする。
- 自然換気用の開口部がある場合…空調設備など機械換気とあわせて開口部を開放。
- 量はより多く”、“湿度は高すぎず、低すぎず”、“より清浄度を高く”など量と質の双方が求め
2.室内への外気供給方法の考察
Post COVID-19では、空調設備おける室内への外気供給方法がポイント
日本の気候は気温較差が大きく、湿度の面においても夏季は除湿、冬季は加湿と相反する機能を必要し独特です。
⇒外気を大量の取り込みに、今まで以上の工夫が求められる
一般的な店舗やオフィス
外気と室内空気を混合した空調機にて室内空調
赤坂インターシティ AIR…外調機(外気のみを専用に処理する空調機)を設置
空調された外気を室内まで直接、供給できるシステム
2.密集場所(会議室など)に計画
必要な換気量(外気量)を供給できるように意図
このシステムであれば、室内空気を循環させず、全外気で室内換気が可能
密集場所でも「換気の悪い密閉空間」を回避することが可能
この外調機:室内空気から熱回収する全熱交換器が組み込まれ、さらに熱製造効率が高い中温冷水を利用
⇒省エネルギーで除湿、加湿の機能を十分に確保
この外気供給システム: SDGsの視点においてもゴール№3、№7、№11など多目的かつ同時に寄与
SDGsとは
- 空調された外気を室内まで直接、供給できるシステム
- 省エネルギーで除湿、加湿の機能を十分に確保
3.空気質の考察
換気の性能…換気回数と換気効率で評価。
多くの新鮮な外気が供給でも、室内に行きわたらない計画→換気効率が悪いことになります
新型コロナウイルス対策
感染防止から保健衛生性能の確保と同時に空気質の価値という視点で空調設備の再考
空調設備がもたらすコベネフィットとして、これからも空気の“質”を考察
- 室内全般の清浄度化を目的とした換気では新鮮な空気の入口と出口を適切に離す
- ② 室内汚染物質の発生位置を排気口近くにするのが効果的
新鮮な外気…活性度や知的生産性にも影響を及ぼす
外気を室内の空気と混合させず、より効率的に人の呼吸する空気として供給
⇒室内感染のリスク低減に寄与
パーソナル空調…座席近傍から外気を供給→かなり高い効率で外気を呼吸域に到達
実はパーソナル空調は、1970年頃から関連研究が発表、1997年のH5N1亜型鳥インフルエンザや2001年のH1N2亜型に
属するインフルエンザ流行の際には、論文数や採用事例が増加するなど換気特性の高品質化として注目される空調システム)
健康に配慮した空調…天井を水配管で冷房、暖房する放射空調
冷暖房に空気循環を要しない→気流感のない静穏環境
⇒快適性の向上が期待されるシステム(感染防止の視点でも放射空調にも注目が集まるかも)
4.空調設備・室内環境
Post COVID-19…BCP(Business Continuity Plan)など想定すべきリスクにパンデミックが再注目
感染防止の視点…外気の積極導入が推奨されましたが、PM2.5や花粉飛散の季節や、真夏・真冬では積極的外気導入ばかりではいられません。
「気密と通風」をはじめ、「断熱と採熱」、「日常と非常」など、空調設備→、相反する機能への考察が常に求めらる
先が読めない「VUCA Volatility、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の時代」
⇒より一層、多目的、多要素を考慮が大切
⇒様々な「バランス」、「兼用」、「可変」などを有するシステムで冗長性、受容力を備えておくことが重要
COVID-19によって、多くの方が在宅勤務を経験
⇒IT環境がどこでも業務を可能にした今、店舗やオフィスに求める価値がますます問われる
オフィスや店舗という場所の意味
⇒応えられるオフィスや店舗の環境を有していることが必要
新型コロナ撃退に効果あるアイテムをご紹介
【ご注意】
弊社の調査の中で、感染リスクを、極力減らすための提案となります。
導入した場合でも、濃厚・直接接触などの行為を行った場合など含め、感染が0になるという保証ではありませんので、ご了承ください。
現状で、弊社が調査しているデータや資料からの研究に寄る結果発表となります。
そのため、100%を保証する資料ではない可能性があります。
どんな状況でも、皆様に安心していただける素敵な空間をご提案させていただきたいと思っております。 何か、空間(オフィスデザイン・店舗デザイン・お住いなど)お困りごとが、ございましたら、一度ご相談くださいませ。 今後とも、弊社(㈱Imaeda Design)を何卒、よろしくお願いいたします。
株式会社Imaeda Design 代表取締役 今枝茂樹 並びに 社員一同
◆◆オシャレな空間づくりのご相談を希望の方はお気軽にご連絡くださいませ。◆◆
【参考文献】
※1 厚生労働省 商業施設等における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000616069.pdf(2020/3/30)
※2 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して「換気」に関するQ&A
http://www.shasej.org/recommendation/shase_COVID_ventilizationQ&A.pdf (2020/3/30)
※3 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
新型コロナウイルス感染対策としての空調設備を中心とした設備の運用について
http://www.shasej.org/recommendation/Operation_of_air-conditioning_equipment_and_other_facilities20200407.pdf (2020/4/8)
※4 一般社団法人 建築設備技術者協会 JABMEEからの新型コロナウイルス対策の提案
https://www.jabmee.or.jp/information-covid19/ (2020/3/26)